後悔した「床材の張り替え」

こんにちは。kamaxです。
さて今回は、
「後悔するなら、やっておけ」
という内容の話しです。
以前、古くからの得意先である
バス会社の、
路線バスの更新の仕事をした時の
話しです。
主に外装が酷く錆びていたので、
錆びや穴開きの補修の後、
全塗装しました。
内装は錆びて床が腐っているところ
のみを修理するものでした。
私は内装を担当しました。
路線バスに多いのですが、
室内のフロントフェンダーの後ろ回り。
フェンダーの後ろには、大抵
二脚目のシートがあります。
その足元の床が腐って
ふにゃふにゃなんです。
バスの床って、コンパネなんです。
要は「木材」なんですね。
おそらく、フェンダーの後ろなので、
タイヤが跳ねた水が床下から染み込んで、
床の木材が腐るのです。
私達では、床材(ロンリウム)を剥いで、
腐っている木材部分をカット、
新しいコンパネを継ぎ当てします。
ここでのポイントは、ちゃんと床の
鉄骨の上で継ぎ当てすること。
でないと、床を踏んだ時に沈みますからね。
その後、剥いだ床材(ロンリウム)を
新しい物に貼り替えます。
上司と相談の結果、色味も近いし、
観光バスのトランクによく貼ってある
茶色の床材にしました。
ただ、職人である私は、その床材を
貼ることに嫌な予感がしました。
「これ、雨の日滑るなぁ~」
この床材は上司と決めたので、
これを貼るしかありません。
作業後、同僚に歩いてもらいました。
「やっぱりこれ雨の日滑るで」
「お年寄り危ないんと違う?」
そうだよな。私の思ったとおり。
しかし、上司の指示であることを
同僚にも説明し、そのまま納車しました。
納車の翌日です。案の定得意先から
電話がありました。
「室内の貼り替えた床材、滑って
 危ないから、交換してくれる?」
私の嫌な予感は的中しました。
その電話を受けた上司も申し訳なさそうに、
「出張して、貼り替えてきてもらえるかな?」
普通の職人なら、ここで
憤慨するでしょう。
「この床材貼れ言うたの、お前やんけ!」
心の中で思いましたが、
予測していながら
そのまま作業した私にも責任がある。
「分かりました。明日朝から行きます」
翌日、道具を積んで得意先に向かいました。
到着後、丁寧にお詫びしました。
上司の分まで…。
「弊社の〇〇の説明不足もありますし、
 私も予測していて作業をした
 落ち度もあります。
 大変申し訳ありませんでした。」
「いやいや、こんなに早く対応して
 くれると思ってなかった。遠いのに、有難う。」
片道3~4時間かかりますからね。
ただ、得意先の中でも古い付き合いで、
信頼関係を崩すことは出来ません。
後は、良いお客様でほんと良かった。
2日かかる作業を頑張って即日で
やり遂げました。
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「帰りに土産買って帰りよ。
 魚が旨いよ。」
遠慮したのですが、整備部長は
千円札を渡して、そう言いました。
遅くなりましたが、家に帰って
旨い魚を酒の肴に、充実しました。
やはり、どんな得意先でも、
ビジネスでも、
「人と人の信頼関係」ですよね。
私も、上司の指示ではなく、
得意先や顧客のことを考えて
作業するべきだった、反省しました。
現場の職人の意見も聞くべきだったと、
上司も言いました。
もちろん、得意先のバスの2台目も、
当社に入って来ました、、。

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