こんにちは。kamaxです。
本日はある事件を取り上げます。
バス運転手の皆様、
他人事ではありません。
注意して読み進めて下さい。
先日、ある運行業務中の事故で、
運転手が傷害事件として逮捕、
起訴されました。
成り行きを説明しますと、
いつも通り運転手は
運行業務を行っていました。
あるバス停で、乗客が座った
のを確認して、
後ろ扉を閉めようと
スイッチを操作しました。
すると、駆け込み乗車する
客が走って来て、
後ろ扉よりバスに
飛び乗ろうとしました。
不幸にも、扉で首を
挟まれたのです。
運転手は慌てて
扉を開けました。
駆け込み乗車の客は、
首を押さえて車内で
のたうち回りました。
バスは発車出来ず、
救急車を呼ぶ事に…。
後ろ扉にもドアゴムに
センサーがあって、
衝撃を感じるとすぐに扉が開く
システムなのですが、
このバスのセンサーは
働いてない様でした。
運転手はすぐに運行管理に連絡、
他の乗客には一人一人深く謝罪し、
「遅延証明書」を配ったのです。
約15分後に救急車が到着。
運転手は事情を説明し、
駆け込み客を見送った。
それから、再びバスを
運行させたのです。
その時、この運転手は
どんな心境で運行した
のでしょうか?
計り知れません。
その日の夕方、遅番の乗務に
行こうとした時です。
運行管理の人に止められました。
「〇〇警察署から出頭命令が
来ている。今からの乗務は
いいから、出頭するように」
「えっ、朝の駆け込み
事故の件ですか?」
管理の人は、応える間もなく、
顎を外へふりました。
〇〇警察署へ到着。
早速担当警察官より
説明があったのです。
「〇〇交通の運転手さんですね。
今朝〇町のバス停で乗客をドア
で挟む事故ありましたよね?
先程本人から病院より
通報がありました。
何故あなたから通報しない
のですか!?」
「いえ、本来はまだ仕事中ですし。
夜12時まで乗務しますので。
明日でも合間にその乗客の方の
お見舞いに行こうと思いまして」
「被害者は脛椎を損傷しています。
全治2週間。本人からも通報が
ありましたし。
この時点で、警察としては、
傷害事件の扱いになります」
「えっ、あの人は駆け込み乗車
してきたんですよ!私は気付き
ませんでした。
別にあの人に故意に暴力を
振るった訳ではありません」
「バスの扉は運転手さんの
“故意で”閉めるものでしょ。
それによって被害者はケガした
んだから、傷害事件になります。
あなた、プロなんだから」
「そんな、プロだからって…」
なんと、運転手はそのまま
逮捕になりました。
運行管理事務所には、
警察署より報告したのです。
こんな事ってありますか?
運転席に座っていては、後ろ扉
からの駆け込み乗車は
分かりにくいと思います。
それとも、後ろ扉の上にも
車外カメラを付けますか?
後日、被害者であるその客は、
バス会社を相手に起訴しました。
しかし、バス会社は
「運転手の故意の事故だから」と、
出廷を拒否。
加害者のバス運転手と、
被害者の裁判になりました。
仕方なく、バス運転手は被害者に
示談を申し出ました。
相手からの条件は、治療費用を含め、
和解金として30万円の要求。
脛椎の損傷とは、骨に異常はなく、
むち打ちの様なケガだったのです。
それでも、運転手は全額、
被害者の客に払いました。
それだけではありません。
なんと、会社からも1か月の停職処分。
この鬼のような辞令に、私は
ちょっと目が熱くなりました…。
ここまで運転手が責任を
負わなければならないのですか?
電車であれば車掌がいますが、
ワンマンの路線バスは、
発車間際の駆け込み乗車は
判断が難しいのです。
この話しを聞いて、また
バスの運転手になりたい人が
減らないか心配です。
しかし、現役の方は、
くれぐれもご注意下さい。
念のため、車外マイクで
駆け込み注意を行っても
いいぐらいです。
その運転手の方は、そこの
バス会社を退職され、
現在は乗り合いバスの運転手
として活躍されているそうです。
同僚から、「会社を訴えたら?
それか地元新聞社に
とりあってみたら?」
と言われたそうですが、
「こんな思いをするのは
俺だけでいい。」と言って、
どこにも口外せず、
現在のバス会社に
転職されたそうです。
見かねた同僚が、SNSに
この事実を書き込んだのですが、
やはり、反響があるそうです。
運転手を守らない会社の体質、
どうにかならないものですか?
「大手路線バス、観光バスの作業従事者ですが、
こんな修理が出て困っています」とか、
「路線バス、観光バスにこんな機器をつけたい
のだが、どうつけるか分からない」など、
特にバスの内装作業に私は詳しいので、
こちら からお気軽にご相談下さい。
御社のお仕事の手助けになれば幸いです。
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